アーユルヴェーダは日本でもだいぶ紹介されることが多くなって来ました。宇宙から人間まで、目に見えるものも見えないものも万物をすべてグナというエネルギー、更にはその働きから生まれる元素からなるとして、元素から特徴付けられたドーシャというエネルギーが、季節や年齢や個人の体質により変動する、そのメカニズムを食事やスパイスやマッサージ、行動などからメンテナンスし、バランスを整えていくという、物質も非物質も、肉体も魂も、心も体も運命もすべてを、ある種「科学的に」法則立てて整理し、人生に活用しようというもの。
アーユルヴェーダとは、生命の科学という語源から生まれた言葉です。発祥は５０００年以上前に遡り、東洋医学の源流だと言われています（中国を経て日本に来ているものはだいたいそのルーツはインドだと考えられます）。宇宙の始まりから私たちの肉体、食物、病気のメカニズムまで、サーンキヤ哲学（ヨーガ哲学とほぼ同じ世界観）を背景に、森羅万象の全てを一つの法則として語り上げ、健康、自己実現、幸福に役立てるための総合的な「生命の科学」であり、そこから生まれた「伝統医学」でもあります。
一冊一冊にその知恵と魅力が詰まった美しいアーユルヴェーダ書籍たちをご紹介します。どれを選んでも一通り、必要な情報を学ぶことが出来ますが、やはりそれぞれの個性、特徴があります。ご自身のニーズに合わせて、お選びください。
本の特徴
裏表紙（画像９枚目）より引用
本書は健康と生命力に働きかける古代インドの医療体系、アーユルヴェーダをわかりやすく解説したものです。アーユルヴェーダでは３つの基礎となるエネルギー（ドーシャ）であるヴァータ、ピッタ、カパを組み合わせて体質を解明していきます。この組み合わせは食習慣や睡眠の習慣、消化、新陳代謝や気質だけでなく、健康状態にも作用します。ライフスタイルと生まれ持った固有の体質のバランスが崩れると、病気になりやすくなり、エネルギーが調整されるまで体の不調が続きます。本書はイラストや質問であなたのアーユルヴェーダのタイプを割り出し、あなたに合ったライフスタイルと運動と食生活をアドバイスします。心とからだの健康体質を知り自然治癒力を育む実践書。（以上引用）
本の魅力
ガイアブックスさん書籍によくある、店主も大好きなオールカラーのやや大型、B5に近いサイズのヴィジュアル本。起源、哲学、元素の基本から３つのドーシャ（ヴァータ、ピッタ、カパ）の話に入ると、ほかの書籍に比べてかなり詳しくその３つの性質について、比較しながら説明が続きます。ドーシャの働きによる病気のメカニズム、後半は日常生活の中で３つのドーシャのバランスをとるための様々な方法、マッサージ、食品・スパイス・ハーブの活用など。アーユルヴェーダを着実に一歩一歩理解し学びつつ、生活に取り入れて実用し、ライフスタイルを変えて行きたい方におすすめの本。「アーユルヴェーダと共に生きていく道」へと、読者を誘おうという著者の想いが伝わってくるようです。
著者について
Judith H Morrison
理学士。90年代にニューメキシコのアーユルヴェーダ研究所の過程をイギリス人として初めて修了。その後はイギリスでアーユルヴェーダの普及に力を注ぐ。
23.4 x 19 x 1.3 cm
2014年
１９１ページ
ガイアブックス
著者：Judith H Morrison
翻訳：森田由美子
